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鴉頭

注釈 3
129
原文字数
276
訳文字数
3
注釈数
~1
読了時間

📖日本語訳

王文は字を子美といい、長山の人である。若くして倜儻で、妓と狎れるのを好んだ。邑に妓で鴉頭という者がおり、姿容は甚だ麗しかった。
王はこれを悦び、往来すること甚だ稔だった。鴉頭も王の才を愛し、相得ること甚だ歓だった。久しくして、王の家は漸く貧しくなり、常に往くことができなくなった。
鴉頭はこれを念い、人を使って王を召した。王が至ると、鴉頭は泣いて言った。妾は君の眷愛を蒙り、身を以て君に事えたいと願います。ただ君の家が貧しく、相養うことができないのを恐れます。
王は言った。卿が果たして私に従えるなら、貧しくとも何ぞ患えましょう。
鴉頭は喜び、遂に王と帰った。

📝注釈

鴉頭(あとう)

主人公の妓女の名前。烏のように黒い髪を持つことから

狎(こう)

親しく交わること。特に遊女と親しくすること

稔(じん)

親しいこと、馴染み深いこと

📜原文

王文,字子美,長山人。少倜儻,好狎妓。邑有妓曰鴉頭,姿容甚麗。王悦之,往来甚稔。鴉頭亦愛王才,相得甚歡。久之,王家漸貧,不能常往。鴉頭念之,使人召王。王至,鴉頭泣曰:妾蒙君眷愛,願以身事君。但恐君家貧,不能相養。王曰:卿果能從我,雖貧何患。鴉頭喜,遂與王歸。