作品について

『鬼狐伝』と『聊斎志異』の世界

📚『聊斎志異』について

『聊斎志異(りょうさいしい)』は、中国清代の文豪・蒲松齢(ほしょうれい、1640-1715)が著した古典怪異小説集です。「聊斎」は蒲松齢の書斎の名前、「志異」は「奇異なことを記す」という意味を持ちます。

全491編の短編小説から成り、妖怪、幽霊、狐の精、仙人など、超自然的な存在と人間との交流を描いた幻想的な作品群です。単なる怪談としてだけでなく、当時の社会批判や人間の本質についての深い洞察が込められており、中国文学史上最高峰の怪異小説集として高く評価されています。

蒲松齢は生涯をかけて民間に伝わる奇異な物語を収集し、それらを文学的に昇華させました。彼の作品は、後の中国文学や日本の怪談文学にも大きな影響を与えています。

✍️作者・蒲松齢について

蒲松齢(1640-1715)は、中国清代の文学者です。字は留仙、号は柳泉居士。山東省淄川県(現在の淄博市)の出身で、生涯のほとんどを故郷で過ごしました。

科挙の試験に何度も挑戦しましたが、秀才の資格を得たのみで、進士には合格できませんでした。そのため、生活のために私塾の教師や幕僚として働きながら、文学活動に励みました。

彼は茶店に腰を据え、通りかかる旅人から奇異な話を聞き集めたと伝えられています。こうして集めた民間伝承や怪異譚を、優れた文学的才能で再構成し、『聊斎志異』として結実させました。

蒲松齢の作品は、生前はあまり評価されませんでしたが、死後次第に認められ、現在では中国古典文学の傑作として世界中で読まれています。

🌐本サイトについて

『鬼狐伝』は、『聊斎志異』から厳選された物語を、現代の日本語読者のために美しく翻訳したウェブサイトです。

原文の持つ文学的な美しさと、物語の持つ奥深い意味を損なうことなく、現代日本語で読みやすく翻訳された全文を提供しています。各物語には詳細な注釈も付されており、中国古典文学の世界をより深く理解することができます。

PC・スマートフォンどちらでも快適に読めるレスポンシブデザインを採用し、いつでもどこでも幻想的な物語の世界をお楽しみいただけます。

📖収録作品

  • 考城隍 - 科挙の受験生が冥界で城隍神に任命される物語
  • 耳中人 - 道教の修行者が耳の中から現れた小人に翻弄される奇譚
  • 死体の異変 - 宿屋で死体に追いかけられる恐怖体験
  • 水を噴く老嫗 - 荒れ果てた屋敷に潜む妖怪の物語
  • ひとみの中の人の話 - 失明の罰から奇跡的な回復を遂げる物語
  • 壁画 - 寺院の壁画に描かれた天女の世界に迷い込む幻想譚

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